ファショコン通信

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masao shimizu 2014 S/S 展示会レポート


日時: 11月2日(土)
今季のテーマは「not surprising」。
デザイナー自身が「not surprising = 当たり前」と感じることを表現したのだそうで、個々のアイテムは、古着をリメイクするという発想から出発し、パターン技術を駆使して構築的に仕上げられたアイテムが多い印象であった。
例えば、後ろ見頃と前身頃を逆にした上で前身頃となった部分の襟ぐりの左右に摘みを入れることで首回りに余裕を持たせたTシャツ、Tシャツを90度回転させて裾部分に回った袖部分を切り開いてジップにしたカットソーやプリントワンピースのシリーズ、動きやすさが生まれるのでデザイナー自身が好んで取り入れるというマチが身頃に施されたブルーとインディゴの切り替えアイテム、前身頃と後ろ見頃は2本取りで袖を3本取りにすることで表情を変えたニット、カラー部分にパターンを取って畳むことによりボウタイ風のアクセントを施したシャツのシリーズ、手編みのチェックを機械で柄出しした4本取りのニットのシリーズ等が特に目を引いた。
リメイクと謳いつつ、文字通り既存のアイテムを用いて単純に作り替えるのではなく、外観上はリメイクのように作りつつも、1点1点パターンを取って新たなアイテムを作っているものもあるのだそうで、敢えてそのような手間を掛けることにより醸し出される奥深さが、シルエットや着心地を通じて伝わってくるのが印象的であった。
全体として、リアルクローズの枠を逸しない程度に適度にユーモラスなアイテムが多く、デザイナー自身の服に対する真摯な姿勢や考え方がわかりやすく伝わる懐の深いコレクションであったと感じた。
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