ファショコン通信

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iliann loeb 2009-2010 A/W 展示会レポート

日時: 4月21日(火)~ 4月24日(金)
会場: ESPACE218(L’ECLAIREUR TOKYO 2F)
今季のイリアンローヴのテーマは「SNOWY DISTRICT」。雪国をイメージさせるアイテムを主として、ドイツで人気の白熊柄やトナカイ柄のインターシャニット、カウチンニットのイリアンローヴ的解釈、アザラシ柄のプリントニット、ラッセルで編んだオリジナルファブリックのネルシャツ等の新しい試みを多く発表したのだそうだ。
例えば、1枚目写真の、ウール70%・ミンク20%・ナイロン10%のニットトップスは、「ホールガーメント(WHOLEGARMENT)」の技術により両袖部分にかなり多くの生地を用いて分量感を出し、等間隔のボーダー状に飾り編みを施してあるのが特徴であるが、雪国をイメージさせるよう、ミンクの毛を混紡した素材を用いているのだそうだ。その高級感の高い素材を贅沢に使用しているのが特に印象的である
2枚目写真の、ラムウール100% x ビスコース68%・ポリエステル32%のニットカーディガンもホールガーメントの技術を用い、伸縮性の高いイタリア製のストレッチビスコース糸と細番手のラムウール紡毛糸を細いボーダー状に編み上げた上でインクジェットプリントを施して作られたアイテムであるが、テーマを反映し、アザラシやファーをイメージしたプリントが施されている点がユニークであった。
3枚目写真の、ペルーのmichell社製のアルパカ100%とムートン(レザー)を用いたニットパーカーは、自然な光沢感と独特なぬめり感が特徴なのだそうだが、アルパカにも関わらず毛羽立ちが少ないのが印象的で、ボタンにより着脱可能であったり後頭部から前頭部にかけて左右に分けたりできる機能的なフードや、フラップの有る雪国仕様のものとそうではないもの等の多数のポケット使いといったディテールと相俟って、とても汎用性の高いアイテムであると感じた。
4枚目写真の、ウール100%のカウチンセーターは、テーマを直接的に反映している象徴的なアイテムである。自然の風合いを活かし、ボタンホールが3つであったり4つであったりする胡桃のボタンが可愛らしいポイントとなっているアイテムであった。













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