ファショコン通信

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suzuki takayuki 2007-2008 A/W ショーレポート

日時: 3月15日(木)
会場: 原宿クエストホール
今回がランウェイショーデビューとなったスズキタカユキ。とはいえ、既に展示会等でブランドネームは浸透しているので、来訪者はかなり多い印象であった。
今季のショーのテーマは、「雪の世界」。デザイナーの古い記憶の中にあった雪の風景から始まり、雪という存在の儚さや厳しさ等を表現したのだそうだ。また、デザイナーは服を作る上で、常に新旧・強弱等のバランスやスピード感、時間的感覚や空間的感覚等を重視しているそうで、そういった感覚が織り込まれたアイテムも多く登場していた。
例えば、そのテーマを反映するように、雪の輝いたイメージを表現するため、各アイテムにアンティーク加工を施した真鍮のスパンコールを散りばめたり、雪の白さと儚さを表現するため、シルクオーガンジーやコットンチュール等の繊細な素材を多く使用したりと、細かな工夫が見られた。また、バランス感覚の表れとして、微妙に厚さを変えた生地を使い分けたり、コートの襟や裾等を着脱可能にして様々なところに付け替えたりできるようにしたり、シャツの袖のボタンをイレギュラーな大きさにしたり、と、ユニークな工夫も多く見られた。
今回が初めてのランウェイショーということであったが、展示会とは違い、デザイナー自身のイメージを、スタイリング等を通してより明確にすることができたとのこと。これを踏まえ、今後のますますの活躍が期待されるところである。













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